制作裏話的な……?書いてるうちになんか文体がいつもと違っちゃったんですけど気にしないでください。
今年はずっとゲームを作っていた。しかし、ウディタ3.0がリリースされてから今まで作っていたゲームを1から組み直して、グラフィックも描き直して……などとやっていたら、今年のウディコンには到底間に合いそうになくなってしまった。
ここ数年参加を見送ってプレイヤーとして参加していたけれど、やっぱり制作者として参加したい……!ミニゲームでもいいから、なんか出したい!そんな野望を抱えていた。
そんな折、fc2webというホームページサービスが、サービスを終了するというニュースを聞いた。ずーーーっと昔に、私はこのサービスを利用して個人のウェブサイトを作っていたのだ。そして恐ろしいことに、ずっとそこに存在し続けていたのだ。もうパスワードもあやふやで、消すに消せなくなったデジタルタトゥーを、そこに刻み続けていたのだ。それが消え去るというのは、嬉しい反面、「もう見れなくなるのかあ」という感傷もあった。
私は恐る恐る、自分のウェブサイトを覗きに行った。リンクの切れたカウンター、業者の宣伝の書き込みしかない掲示板、何だろう、廃墟のような趣だ。そして恥ずかしさに身もだえしながら昔の日記やら何やらに目を通す。ずっと前に亡くなったペットの写真とかもあった。恥ずかしい、でも懐かしい、何とも言えない面はゆい気持ちになる。
その時ふと思った。インターネットの個人ページをテーマにしたゲーム作ったら、案外面白いんじゃないかなーと。令和のこの時代に、一昔前のhtml手打ちなノリの個人ページは案外新鮮にうつるのでは?そして同時代を共有した人に、このなつか恥ずかしい気もちを体験してもらおう。
この時代を知らない令和の若者には伝わらないだろうな。うむ。バッサリ切り捨てていこう。(一応用語集だけいれた)
そういうわけで、そんな感じの掌編ゲームをさっくり作ってこっそりウディコンに参加しちゃおう計画がスタートした(ちなみに全然さっくりとは行かなかった)
まずは情報収集だ。インターネットあるある、というか「あったあった」な物を検索したり、知人に聞いたりして、集めていった。こういうデザインだったよねー、とか、こういうシステムあったよねー、とか。
私と私の友人は完全にオタ系だったので、「こういうデザインだったよねー」が多分一般人のそれとはちょっとズレていた。しかし出てくる案が非常に解像度が高く、ケラケラ笑いながらアイディア出しをした。面白かったので、個人ページは二種類作ることにした。初心者あるある的なページと、拗らせたオタあるある的なページと。
昔のページデザインについて調べる過程でウェイバックマシンという素晴らしいサービスを知った。このサービスは、URLを打ち込むと、そのURLのアーカイブを表示してくれるというもので、現存しないウェブサイトであってもアーカイブが残っていると昔のままの姿を表示してくれたりする。自分の個人ページのURLを打ち込むと、昔のデザインのページが見れたり、消したはずのページが見れたり、当時の掲示板の書き込みまで見れたりした。このサービスを使って昔のホームページを様々に巡ったおかげで、私のゲームは「昔の個人ホームページの雰囲気」をかなり再現できたと思う。
ノベルゲームみたいにする案もあったけど、私はあくまで「個人ホームページを覗いてくすっとしてもらいたい」という動機だったので、プロローグやエンディングに主人公(プレイヤー)視点の語りをつけたくなかった。好みの問題。その結果、スタート時には特に説明もなくデスクトップ画面が表示されるだけのなかなか不親切なゲームになった。
遊びやすさを鑑みた結果、知人でもない女子大生の個人ページをトップページに設定している謎の不審者(プレイヤー)が爆誕した。メールの文面を作りながら「この人は何者なんだ……!」と我ながら首を傾げたが、色々考えると面白いから良しとしよう。ホラーゲームの趣があると感想をいただいたが、たぶん一番ホラーなのはプレイヤーだろう。
年代は2010年とかでも全然良かったのだけど、osはwindows98くらいの方がUIが再現しやすい。集めたインターネットあるあるの中でダイヤルアップ接続の話があったのでこれも是非いれたかった。結果2000年あたりになった。この頃はもうダイヤルアップも廃れ始めてたっぽいけど、たぶん使ってた人もいるやろ!ということでいれた。音源がなかったら諦めたけど、音ロジックさんが素晴らしい仕事をしていたので、無事いれることができた。
デスクトップの再現にあたってはこちらの記事とリンク先のページを参考にした。なんとブラウザ上でwindows98が動かせる!おおー、こんな感じかー!と細かいUIの動きまで確認出来て助かった。
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